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自責の念とともに生きる [雑感]

昔の人は、写真を撮られると魂が抜けてしまうと考えていたそうだ。
ブログを書いていて、そんなふうに思うことがある。
約10年続けてきて、とても楽しく、面白いことであったけれど、
自分の大事なものを切り売りしているような、本当は自分の心の中だけに留め置いておく方が良かったのではないかというような、そんな気持ちになることが、最近時々ある。


パニック発作の予期不安はいっこうに治まらず、羽田から飛行機で札幌に行くことができない。先日は¬一泊の準備で重たい鞄を持って新幹線で名古屋に行くのに、多大な努力を要した。
今かかっている心療内科の先生は、決して悪い方ではないと思うが、ここで治ることはないと判断した。

新しく通う病院から、問診票が送られてきた。

「今までにメンタル面で治療をうけたことがありますか? ある方は、いつのことですか?」

「自分がいなくなった方がよいと思うことがありますか? 当てはまるところに丸をつけてください。 いつも思う・時々思う・あまり思わない・全く思わない」

「あなたが今一番困っていることはなんですか?」


延々と続く質問に答えながら、私は今まで関わった精神科医の名前を思い出したりしていた。


朝、通勤のため最寄り駅に向かう時。
仕事の合間、窓の外に広がる景色を眺めている時。
テレビを見ている時。

私は人殺しだ、と思う。

私が殺した、と思う。

心優しい人は、それは違う、あなたは精一杯やったじゃないかと慰めてくれるだろう。
メンタル関連の書籍によく書いてある認知療法の一つ、
「あなたの友達が、あなたと同じような心境だったとして、
あなたはなんと声をかけてあげますか?」と言う問いに答えるなら、
やはり同じように、「あなたは精いっぱいしたのだ、何も自分を責めることはない。
あなたの大事な人は、あなたの幸せだけを祈っている。
あなたが自分を責め続けることを、あなたの大事な人は望んでなどいない。悲しむに違いない。」 そう言うだろう。

そう。そのように言うだろう。
けれど。
あの時の私の状況を知っていたのは、私ただ一人だ。
誰も想像し得ない状況があった。


問診票は続く。

「あなたが気持の落ち込みをひどく感じるようになったきっかけは、いつ、どんなことでしたか?」

命を削るようにして、ゼロから取り組んできた仕事がようやく成果を見せ始めたが、
そうなると私はもう全くタッチできず、自分の周りの社員たちが、その案件のことでチームを組み、盛り上がりながらその件に関わっているのを見聞きし、その中で又新たな受注を目指して営業活動をしていくことが、耐えがたくなった。

それは事実だ。
けれど。
それは何回目かに引かれた引き金にすぎない。
うつの種とも言うべきものが私の奥深くに埋め込まれたのは、違う時期だ。


私は、この、自責の念を失くしてほしいと思ってはいない。
自責の念に苛まれる辛さから助けてほしいとは思っていない。
むしろこの自責の念を、私から奪わないでくれと望んでいる。

思いつめれば叫びだしそうになる。
ホームに入ってくる電車の正面を見つめる。

けれど、私は笑うこともできる。
真夏の晴天を見上げ、入道雲に微笑むことができる。
肌をなでていく風に心地よさを感じ、いつのまにか満開になったチューリップの群れを眺め、それを見ている保育園児たちの小さな後姿を心底かわいいと思う。

私の心の中にあるのは、悲しみだけではない。


うつ状態に関して言えば、多分かなり寛快しているのだろう。
それでいい。
そんなにハッピーハッピーと感じながら生きることが幸せだとは、私は思わないのだ。
悲しみも苦しみも、そして喜びも感じながら生きていく方が、私はずっと幸せだと思う。


自責の念は辛い。
けれどこの辛さを、どうか私から奪わないでください。

私は許されたくなどないけれど、私が詫び続ける大事な人たちは、
既に私を赦していることを、私は知っています。
それでも私は自分を責め続けます。


隅っこに希望が納められた「パンドラの函」には、世の中の悪が溢れんばかりに詰め込まれていましたね。
私は、この自責の念を抱えて生きていきます。
自責の念は私を苛み、苛み、それでも私は、何かを楽しいと思い、誰かと笑い、
世の中の美しさに感動することができます。
人の心はそのものが、「パンドラの函」なのかもしれませんね。


私を苛む自責の念を抱えたこの人生を、私は愛しています。




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シオン

貴女は、賢い母親になり得た人だ。と私に思わせる方。環境が許すなら、小動物を飼ってみませんか?

by シオン (2015-11-21 14:52) 

Sho

to シオンさん

コメントをいただき、ありがとうございます。
私は、もし自分に子どもがいたら、100%虐待するだろうな・・と思っていました。「かなりの高い確率・・」ではなく、100%と思っていました。

数年前から、小さな生き物と暮らしています。
これも一つの縁なので、その縁を大事にしたいと思います。
by Sho (2015-11-23 16:57) 

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